ウイグル人権法案とは何?どのような影響が中国にはあるの?
- 2020.06.19
- 政治家
アメリカではトランプ大統領がウイグル人権法案にサインをしたという事で、それは大きな話題になっています。
日本で対岸の火事の感覚なのか、あまり新聞やテレビニュースでは取り上げられていないため、話題にはなっていません。 しかし、この法案はアメリカと中国をさらに仲違いさせる法案であり、その事は延いては日本にも影響はかならずやってくると思います。
このウイグル人権法案がどのような法案なのか、そして中国にはどのような影響があるのかを簡単に説明して行きたいと思います。。
ウイグル人法案とは
ウイグルとは中国の北西であり、下記の地図のように国境をモンゴルとカザフスタンに接する地域になります。
出典:WIKIPEDIA
この地域で中国による人権弾圧が行われ、アメリカではこの弾圧に対して人権法案という事が数年前から議論されてきました。もちろんアメリカであっても他国である中国に強制的に弾圧を止める事はできませんから、この人権法案によって中国政府の人間に対して制裁を与える法案になります。
今回トランプ大統領に署名された法案は今年のモデルでウイグル人権法案2020年となります。今回法案が証明されましたので、法案プロセスが始まるのです。
その一つひとつを見ていきましょう。
米政府がウイグルの現状調査をはじめ、調査報告書をアメリカ議会に提出
⇓
その調査報告書を基にウイグル人権弾圧加害者をリストアップする。
⇓
加害者のリストを作成し議会、大統領に提出
この流れになっていきます、ここで調査をする米政府とはアメリカの諜報機関であるCIA、FBI、そしてもちろん国務省などが含まれます。
新聞や雑誌、ネットなど公開情報から情報を得る、「オシント」、そして重要な情報に接触できる人間を協力者から情報を入手する「ヒューミント」又は人工衛星などの画像により情報を集める「イミント」、そして映画などでよく見る盗聴などの電子機器を用いた情報収集である「シギント」により情報収集されます。
中国にはどのような影響があるのか?
最終的に加害者リストが提出されると、その加害者はおそらくは中国政府の人でしょう。そのため中国にはどのような影響があるのでしょうか?
この加害者リストに名前が乗った人は、現時点での制裁として2つあります。
- アメリカ国内の金融資産凍結
- アメリカに入国が禁止になります。
でも、アメリカに金融資産を持ってなければ、凍結されないし、アメリカに行く予定がなければ別に困らないじゃないかというような声が聞こえて来るかもしれません。
確かに一般人であれば中国人でも日本人でもアメリカに住んでいなければ、外国であるアメリカに金融資産や銀行口座を持っている人はすくないでしょう。しかしながら、資産を多くもつ特権階級の中国人は資産運用や資産を隠すため中国以外の国に資産を所有している事が多いです。
さらに為替の変動があり、世界の基軸通貨であるアメリカドルで資産を持つことは中国に限らず世界の資産家では当たりませの事なのです。
つまりこのドル資産である資金が凍結されてしまうと、海外口座からは引き出す事はできなくなり、実質アメリカに取り上げられてしまう事になります。 海外転送ができなくなると、直接アメリカに赴き直接に銀行や証券口座などから現金を引き出さなくてはならなくなりますが、アメリカ国内に入国禁止ですので、それも叶わなくなるのです。
今の時点で可能性のある加害者とは?
現時点でウイグル人弾圧の加害者として可能性が高い人は誰がいるのでしょうか?
もっとも加害者としてリストアップされる可能性の高い人はウイグル自治区のトップである除全国でしょう。
日本でいう都道府県の知事のような立場で実際に行われている弾圧を知らないことは無いと思いますね。
ただこの除全国さんは、単にウイグル自治区のトップであるだけでなく、実は中国共産党の政治局のメンバーでもあるのです。つまり中国のトップである習近平を含む25人の第19期中国共産党中央政治局委員に選ばれているのです。
もし、アメリカがこの人に制裁を下す事があれば、中国では始めて海外から中央政治局委員に制裁を下された事になり、メンツを重んじる中国としては何かしらの報復処置をしてくるでしょう。
まとめ
今回アメリカで多きな法案がトランプ大統領によって署名されました。このウイグル人権法案は日本ではあまり話題になっていませんが、アメリカと中国を完全に武器のない戦争状態になるほどのインパクトがあります。
よく解るように簡単に説明してみました。つまりウイグル人弾圧をしている加害者をリストアップして、その加害者に制裁を加えるということですが、この制裁内容はアメリカ側の都合でさらに強い制裁に変更することもいつでも可能なのです。
この事により中国ではウイグル自治区のトップである除全国さんは、ウイグル人弾圧の加害者の一人である可能性が高く、今後制裁対象になるか注視されています。除全国氏は単にウイグル自治区のトップであるだけでなく、中央政治局委員でもありますから、制裁対象になるとアメリカと中国の仲は修復不可能の所まで行くかもしれません。 今後の動きを注視したいと思います
今回はトランプ大統領が署名したウイグル人権法案について簡単に説明しました。訪問ありがとうございました。
-
前の記事
手越祐也はジャニーズ脱退後の仕事は3つの可能性!ジャニーズの力が衰退? 2020.06.19
-
次の記事
西村まさ彦が実は離婚していた!!離婚理由と子供の親権などは? 2020.06.22